企業のハラスメント窓口と顧問弁護士の兼務はできるか?(2023年3月19日付け日経新聞記事)

2023年3月19日付け日本経済新聞(電子版)記事でも紹介されていますが,企業や学校法人などのハラスメント窓口で相談(通報受付)に対応した弁護士が,その後訴訟に発展した場合,会社側の訴訟代理人になれるかどうかで,議論が起きています。

同日経新聞記事によると,消費者庁の2016年の調査では,公益通報制度の窓口でも顧問弁護士が窓口を兼務する企業が49%あったということです。

現状,顧問弁護士に窓口を任せて兼務させている企業も多く,相談体制の見直しにつながる可能性もあると指摘されています。

櫻田本郷法律事務所では,公益通報制度に基づく,外部(社外)通報窓口の受付業務受託サービスを提供していますが,従前より,顧問業務とは兼務しない設計をしています。

日常的に役員(経営陣)らから会社執行側の立場で法律相談を受ける顧問弁護士が通報受付窓口を兼務する場合,ハラスメントや労務問題に関連する違法行為など,通報者と会社の間の潜在的な利益相反の可能性を完全には回避できない問題もあります。

ハラスメント通報窓口や内部通報の外部(社外)受付窓口を設置する趣旨や目的からしても,できるだけ顧問業務と兼務しない別個の法律事務所を外部委託窓口として選任した方が望ましいと考えられます。

参照記事:「公益通報外部通報窓口の制度設計(潜在的な利益相反の回避)」

前記の日経新聞記事でも指摘されているように,窓口と顧問業務兼務に関するルールが不明確な現状では,企業や学校の相談窓口や体制が機能不全に陥る恐れも懸念されます。

現状では,顧問業務と兼務している法律事務所へ窓口委託をしたままの企業も多いようですが,弁護士会のルールも明確な基準がなく曖昧で,今後,窓口の位置付けも含めてどのような場合に窓口と顧問業務や訴訟代理人業務の兼務をすべきでないのか,一定の基準となるルール作りが求められるところです。

櫻田本郷法律事務所では,従前より,顧問業務と兼務しない「非兼務型」の公益通報,内部通報等の外部(社外)通報窓口業務の受託サービスを提供しています。

新規上場(IPO)の準備段階において,証券会社などから,コンプライアンス順守体制の一環として,通常の顧問業務法律事務所からも独立した内部通報のための外部通報窓口を整備するよう求められたことをきっかけに新規でご利用いただく企業や各種法人が多いです。

櫻田本郷法律事務所が提供する,公益通報,内部通報等の外部(社外)通報窓口業務の受託サービスでは,一般にスタートアップの企業が通常の顧問業務法律事務所とは別途に,外部通報窓口のためだけにセカンド法律事務所と契約することの費用面のハードルにも鑑み,通報件数による追加料金なし,初期費用なし,解約自由のご利用しやすい料金体系を設定しています。

【対象】

IPO新規上場予定企業  大学等の学校法人,自治体,病院等の医療法人,社会福祉法人

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